小さな楽しみ オオカマキリの卵

近所で見つけたオオカマキリの卵。二月から毎日のように観察して、今日も無事だった〜と安心したりしている。

枯れ枝にしっかりとくっついていて、中にある数百個の卵は天然の断熱材のようなもので保護されている。

ちょっと触れてみると、ちょうどメレンゲを焼いたものと感じが似ている。

4月ごろ可愛らしい子供たちがゾワゾワ出てくる予定である。しかし、めでたく出てきても大人になるまで生き延びのはたった数匹らしい。

それはまさに創造主の計画どおりである。カマキリは自分がどのくらい地上で生きられるのか知らずに出てくる。人間だっておんなじだ。ある日この世に落とされて意味もわからず生きていて、そしてある日死んでいく、それだけのことだ。

もちろん私はこのカマキリの誕生の瞬間に立ち会いたいという軽い願望があるが、例えそれが叶わなくてもしかたない。

ある日卵が吹っ飛んでしまっても、人間の足で踏み潰されてしまっても、創造主の計画が実行されたことに私は畏怖の念をおぼえるだろう。

小さな楽しみは消えても、創造主の御力の現れに私は満足するだろう。

とりあえず今日も私の小さな楽しみは安泰だった。

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